悪夢のような一日

昨日は悪夢のような一日だった。
バンコクの状況は最悪。
現在でも暴動は続いている。
アジア第二位の規模を誇るセントラルデパートメントは全焼。
タイではセンタンと呼ばれている。
ローマ字のLはタイでは音節末尾に現れるときにはNと発音されるためだ。
ビクシーやロータスなどの米国系スーパーマーケットも次々と放火された。
テレビ局も放火されて、現在放送が中止されている局もある。
銀行も放火され、ATMも破壊されているらしい。
コンドミニアムも放火されているようだ。
バンコクには日本企業の駐在員とその家族が40000人くらい居住しているはずだ。
テレビの画面をみていて大きなショックを受けた。
もともと私はバンコクはあまり好きではない。
それでもまるで戦場のようなありさまを目の当たりにして大きなショックを受けた。
コーンケーンには昨夜、夜間外出禁止令(カーフュー)が発令された。
数日前には非常事態宣言の地域に指定されたばかりだ。
朝の6時、恐る恐る窓から外を眺める。
静かだ。
人っ子一人見かけることは出来ない。
皆、家の中に引きこもっているようだ。
学校からは何の連絡もない。
ここは安全のために娘たちは学校を休ませた。
テレビの画面をみる。
コーンケーンでも、争いはまだ終わっていないようだ。
若い娘さんが軍の兵士の前に出て行き、罵っている。
70台とみられる元気のいいおじいさんがプロパンガスボンベを抱えて軍の兵士に向かって罵っている。
「撃ってみろ」って。
昨日コーンケーンでも一人死者が出たようだが報道管制されているらしく情報が伝わってこない。
スラチャイの自宅から町まで5km。
出かけて行って様子をみたい。
新聞記事に目を通す。
朝日と読売がタイ騒乱の記事を社説として掲載していた。
朝日のはかなり真実に近い。
読売のは偏見がかなり入っていて読んでいて頭に来る。
読売の特色は強者追従型、弱者には容赦なく叱責の鞭をふるう。
現政権のとった措置を批判せずにタクシンの批判をしていた。
昨日タイ現政権は司法を通じてタクシンに対してテロリストとして逮捕する、いわば逮捕状を発行した。
帰国したら間違いなく裁かれて極刑に処される。
こんな無法が許されるのか。
タクシンが貧しい農民や都市の貧困層に対してどれだけ大きな援助をしたのか人々は忘れていない。
タクシンが巨万の富を築いたのは彼の携帯電話事業が成功したからに他ならない。
金持ちはたくさんいる。
けれどもタクシンのようにひたむきに弱者を救済した金持ちはあまりいない。
選挙のためだと言い切る人も多い。
例え選挙のためだとしても、ここまで思いつめて弱者を救済する人はかつていなかった。
タクシンの心の優しさがそうさせているのに気づかない人も多い。
テレビの国会中継で泣きながら答弁していたタクシンがまるで昨日のことのように思い出される。
一時帰国したときにはスワナプーム国際空港の入り口の大地にひざまずき、頭を大地につけてタイ国への思い入れを示していた。
私は思わず目頭を熱くした。
[PR]

by kiyoshimat | 2010-05-20 11:24 | 英字新聞

<< アスベスト判決 国の怠慢が被害... 大手銀行黒字 成長戦略で金融の... >>